PORTUGIESER

ポルトギーゼ

ポルトギーゼという個性的なモデル名は、ポルトガル商人から「航海にも適した高精度の腕時計を作ってほしい」と依頼され、開発が進められた背景にあります。 特徴的な42mm、44.2mmの大判サイズのケースには、懐中時計にも使われる高精度かつ耐久性に優れたムーブメントを搭載していました。

また、ケースサイズが大きいポルトギーゼは、複雑機構（コンプリケーション）とも相性が良いのが特徴です。コレクションの中にはミニッツリピーターやトゥールビヨン、パーペチュアルカレンダーなどを搭載したモデルが多く展開されています。

無骨にも思える大ぶりなケースサイズにもかかわらず、クラシカルで洗練された正統派の印象を持つポルトギーゼ。シンプルなアラビア数字のインデックスやスリムで美しいリーフ針、外周のレイルウェイ目盛りなど、端正なデザインが目を引きます。無駄を省いたケースデザインに大きめな文字盤の機能美が映え、落ち着きのある印象を与えてくれる腕時計です。

IWCが誇るポルトギーゼコレクションの伝統的なデザインは、発表から長い歳月が経ち、新モデルが次々と登場している現在も、脈々と継承されています。

ポルトギーゼは、当時主流ではなかった大型ケースを採用したこともあり、発表当初は市場からの評判が芳しくありませんでした。ポルトギーゼが人気を獲得するきっかけとなったのは、1998年に発表された「ポルトギーゼ クロノグラフ」です。端正な美しさはそのままに、文字盤に２つの積算計を搭載した特徴的な外見が注目を集め、たちまちベストセラーになりました。

近年では、IWCの自社ムーブメントを採用した「ポルトギーゼ オートマティック」や、2010年にポルトギーゼコレクションに統合された「ヨットクラブ」などがラインナップ。コレクションはさらに多彩になっています。