マニアも唸る!高級腕時計のレアモデル特集

マニアも唸る!高級腕時計のレアモデル特集マニアも唸る!高級腕時計のレアモデル特集

原点を探るグランドセイコーの60周年記念モデル「エレガンスコレクション メカニカル」

グランドセイコーの高級レア時計
商品名:エレガンスコレクション メカニカル 60th SBGW258
参考予算:200万円台
人気な世代:30代/40代/50代/60代

グランドセイコーが生誕60周年を迎えた2020年に発表された、初代グランドセイコーの復刻モデル。グランドセイコーの歴史と伝統を体現する貴重な作品です。現代に蘇った日本の高級時計の原点は残念ながらなかなか中古市場には出てこないようです。気になる方は見つけたら即決する覚悟で探すことをおすすめします。

伝統と革新、ヴァシュロン・コンスタンタンの時計製造の精髄が息づく「パトリモニー マニュアルワインディング」

ヴァシュロンコンスタンタンの高級レア時計
  • ヴァシュロンコンスタンタンの高級レア時計
  • ヴァシュロンコンスタンタンパトリモニー
  • パトリモニーの着用画像
商品名:パトリモニー マニュアルワインディング 81180/000P-9539
参考予算:200〜300万円台
人気な世代:30代/40代/50代/60代

世界三大時計ブランドの一角、ヴァシュロン・コンスタンタン。中でもブランドを代表するクラシカル時計「パトリモニー」は、その美しいデザインと伝統に裏打ちされた製造技術を誇る、知る人ぞ知る至高のモデルです。ヴァシュロン・コンスタンタンは、1755年の誕生から250年以上に渡り一度も途切れることなく時計作りに打ち込んできた、ジュネーブ屈指の名門時計メーカーです。ヴァシュロンは長い歴史の中で、現在9つの多彩なコレクションを展開しています。その中でも1950年代に作られた純粋なスタイルに着想を得た、ブランドを代表するコレクションがこのパトリモニー。

腕時計が本格的に普及を始めた1950年代、より快適な装着感と洗練されたスタイルを目指して、腕時計をより薄く見せようとする動きが生まれました。パトリモニーがもつ、「ケースサイドを絞り込むことでスリムに見せたケース形状」、「繊細さを際立たせるバトン型長短針とバーインデックス」、そして「立体形成されたドットを並べたミニッツトラック」の組み合わせによるミニマルで調和のとれたスタイルは、そんな時代の作品にインスピレーションを得たものです。これに現代的なサイズ感とニュアンスに富んだダイヤルを加えることで、都会的なエレガンスを体現しています。ワンランク上の高級時計をお探しの方におすすめしたい逸品です。

伝説の軌跡、新たな夜明けを迎えて「スピードマスター ムーンウォッチ」

オメガの高級レア時計
  • オメガの高級レア時計
  • オメガスピードマスター ムーンウォッチ
  • スピードマスター ムーンウォッチ の着用画像
商品名:スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル コーアクシャル マスタークロノメーター 310.30.42.50.01.002
参考予算:90万円台
人気な世代:20代/30代/40代/50代/60代

オメガの最もアイコニックな時計といえば、やはりスピードマスター プロフェッショナルでしょう。スピードマスターは1957年に「次世代のリストコンピューター」というキャッチコピーで登場して以来、様々な試行錯誤を繰り返しながら進化を続け、1963年にようやく現在のスタイルになりました。

それから間もなく、優れた潜在能力をNASAに見いだされたスピードマスターは宇宙開発の公式ウォッチに採用され、1969年の人類初の月面着陸をはじめとする大冒険の数々を経て、ムーンウォッチという不滅の称号を手に入れました。以来、オメガはスピードマスター プロフェッショナルを記念碑的存在として、ほとんど変更を加えることなく作り続けてきました。しかしそれから半世紀以上、技術革新と多様化が加速する一方の時計業界の中で、スピードマスターにも変革の時が訪れたのです。2019年、オメガはクロノグラフムーブメントとしては非常にコンパクトな設計を持つCal.861に、大きなスペースが必要なはずのコーアクシャルエスケープメントや従来よりも大きなフリースプラングのテンプを押し込み、多くのバーツを非磁性素材に置き換えるなどしたCal.3861を開発、これを搭載したアポロ11号の50周年記念モデルでマスタークロノメーターの認定を獲得して見せました。

そして2021年、オメガはCal.3861を搭載した新しいスピードマスター プロフェッショナルを発表。その外観には50年以上前の月面着陸の際に実際に宇宙飛行士の腕に巻かれた第四世代のスピードマスターを範としたディテールの数々がさりげなくも復活、何も変わっていないようでいながら、長年のファン達を喜ばせました。一方でムーブメント自体が耐磁性能を備えていることを理由に、スピードマスタープロフェッショナルのスチールバックモデルから非鉄製インナーケースが廃止されました。それまでのスピードマスターは、文字盤とインナーケースによって挟まれたムーブメントが裏蓋をねじ込むことによって定位置に納まる構造、すなわちケース内にてムーブメントがフローティング状態で保持されるという特殊な構造を持っており、これがもたらした優れた耐衝撃性脳がNASAのテストに勝ち残れた要因といわれてきたのです。Cal.3861は衝撃に強いといわれるフリースプラングテンプやシリコンヒゲゼンマイ、そして新たな耐震装置であるニヴァショックを備えたとはいえ、この新世代のスピードマスタープロフェッショナルはNASAのテストに再度合格できるのか。古いファンにとっては大変気になるところではないでしょうか。

本記事の監修者:石村学(ウォッチニアン/ネット業務部)

本記事の監修者

石村 学(ウォッチニアン/ネット業務部)

1996年に中古時計業界に入る。以来、香港時計、カシオ、オリエント、オメガ、ロレックス、パテックフィリップといった多彩なブランド時計のアンティークから最新モデルまで、小売から卸売に至るまでの流通プロセス全般に携わる。時計の取り扱いに精通し、流通業務で培われた専門知識を基に、腕時計関連の書籍やカタログ、商品説明書、注意書き、デザイン画の制作などに取り組む。